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2021年11月29日月曜日

Home Made MRI②MRIの原理

 【MRIの原理】

体の内部を観察する画像診断機器はいくつかありますが、MRIはその中でも特別に複雑で高度です。ここではMRIの原理を簡単に説明します。

Youtube の動画でなァ!!

下記動画、非常に分かりやすく要点を述べていると思いますので、ご視聴頂ければと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=Jfpj0Fbre_A&ab_channel=%E8%87%A8%E5%BA%8A%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E6%8A%80%E5%A3%ABVtuber%E9%9D%92%E5%B3%B0%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%B5


誌面にてMRIの原理を補足します。

MRIは、体内の水素の原子核(プロトン)の密度分布を磁場を使って画像化する装置です。プロトンは電荷をもち、スピンしているため、磁石の性質を持ちます。また、スピンしているために、コマのような性質も持ち、ある周波数で歳差運動をします。その角速度と同じ周波数の電磁波をプロトンに照射すると、プロトンの巨視的磁化は横向きに倒れて、歳差運動の周波数で電磁波を放射します。この歳差運動の周波数はプロトンが置かれている場の磁束密度に比例するので、位置に応じて線形的に変化する磁場を用意すれば、歳差運動の周波数が位置変調されるため、放射する電磁波を測定してFFTすることでプロトンの1次元の密度分布が分かります。これを、2次元、3次元に拡張したものがMRIで、体内の任意の断面の2次元のプロトン密度の画像を得ることが出来ます。

ぶっちゃけ、MRIの原理は説明している資料がインターネットに沢山あるので、それらを参照頂きたくよろしくお願いいたします。



Home Made MRI①概要

【概要】 (Please use Google Translate.)

この趣味のプロジェクトは、個人の趣味の範囲でMRIを作るというものです。このプロジェクトでは安価で、だれでも再現可能で、再設計可能な、デスクトップサイズのMRIを作ります。大きさが小さい為、人間の医療診断には使えませんが、人間の手や足、小動物の体等を3Dスキャンすることが出来るモノを作ります。

作り途中のMRI↑

・なぜMRIを作るのか?

私は高専在学中に「画像診断機器工学」という授業で超音波エコー診断装置やX線CT
CT,MRIの原理を学びました。画像診断機器の中でMRIは突出して高度で複雑な装置であり、自分個人では作れないものだと思いました。そんな中、同じクラスの無謀を躊躇しない友人が「MRI、つくれんじゃね?」と声をかけてきたのが切っ掛けで、MRI作りを始めました。当初は、エンジニアとしての腕試しのつもりでMRIを作っていましたが、今は“自然”を感じたくてMRIを作っています。というのは建前で、実際のとことはノリ。


・MRIを作る意味あるのか?

微妙なところです。例えば、近年、大学の研究で低磁場MRIの研究が盛んです。これらの研究は、既存のMRIが高価すぎる為に途上国で利用されず、安価なMRIを製造することを目的に取り組まれています。もちろん、MRIを作るのは簡単ではありません。多くの大学や高専の研究室がMRI装置を作りたいと思っていますが、作るのが難しい為に研究に参入できていないかもしれません。私が作るMRIは低磁場MRIとして設計計算書やシミュレーションプログラム、設計図を含めて全て公開する予定です。これにより、これまで研究に参入出来ていなかった人たちが低磁場MRIの研究に参入することができます。


・再設計の容易さ

私のように、MRIをオープンソースとするプロジェクトはこれまでにも存在します。しかし、多くの場合は永久磁石を用いた専用設計で、設計変更をすることは容易ではありません。私たちのMRIは設計の為のシミュレーションコードから公開し、自分向けにカスタマイズして再設計することが容易です。これにより、低磁場MRI研究の参入障壁を除去し、分野を加速させます。


・製造の容易さ

このMRIは私個人によって作られました。つまり、一人の人間が居れば、低磁場MRIを作ることが出来るということです。


・ぶっちゃけどうなん?

自分でも異常な行動だと思ってます。


2017年3月26日日曜日

受信コイルの巻き数に関して




I think there are two design strategies for low field MRI detection coils. Strategy 1 is to wind a lot of coils to increase the induced voltage. Strategy 2 is to increase the SNR with a high Q with a small number of turns.

Strategy 1 is often used in proton-magnet meters for geomagnetic measurements. If the magnetic field is low and it is not affected by the skin effect or proximity effect, it is better to wind a lot of coils.

In the case of a low magnetic field, it is better to wind the coil so that the thermal noise due to the resistance of the coil and the input conversion noise of the preamplifier are about the same.


I think Strategy 2 will be used in low field MRI with some magnetic field. In the range I investigated, the number of turns of the 6 to 10 mT MRI receiving coil is about 10 ~60 turns.
http://www.imagtech.it/?q=products/RFCoils
(10mT 30turns)
https://www.researchgate.net/publication/282809852_Very_Low_Field_MRI_A_fast_system_compatible_with_Magnetoencephalography
https://www.nature.com/articles/srep15177
(6mT 30turns)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1002/mrm.28396
(50mT 40turns)


The reason for the low number of turns is that the skin effect and proximity effect increase resistance. To avoid the proximity effect, the space between the wires of the receiving coil should have a clearance of 1 to 1.5 wires.

Another reason is that the larger the number of turns, the greater the effect of parasitic capacitance. If the number of turns is large, the capacitance of the resonance capacitor becomes small, and the resonance frequency tends to change significantly due to the change in the parasitic capacitance when the imaging target is changed. Therefore, there is an upper limit (Larmor frequency = self-resonant frequency) for the number of coil turns.

Bandwidth is limited by the Q of the coil being too high, but it is not a good idea to solve this by connecting resistors in series (SNR deteriorates). Active Q damping methods that do not worsen SNR have been proposed.
https://hal.archives-ouvertes.fr/hal-02069159v2/document

Saddle type coils are often used for operational convenience, but it is better to use solenoid type coils because SNR is a particular problem in low field MRI.

An MRI simulator can be created from the Bloch equations and the magnetization formula of water. By creating a hand shape with 3D CAD, dividing it into voxels, and calculating the voltage induced in the RF coil, it is possible to verify the validity of the designed RF coil.

Assuming that the Q factor is 70 and the preamplifier is 60 dB, the voltage input to the ADC will be about 0.1 to 0.5 V. (In the case of my hand)